2010.3.31
千總の意匠 -文様の歳時記- 「春草」

桜が咲き始めたものの、寒の戻りで花冷えが続く毎日ですが、3月も今日が最終日です。

明日から4月ということで、新たなスタートを迎える方も多いのではないでしょうか?

今回は、そんな新生活に活力をもらえるような、小さいながらも生命力にあふれる

「春草」文様をご紹介いたします。

たんぽぽ.jpg

土筆・菫・蕨などの春草は本格的な春の訪れを告げる草花として好まれ

文様化されることの多いモチーフです。

近世においては、陶工・尾形乾山が茶碗や皿に好んで描きました。

 

春草乾山.jpg  

乾山 銹絵染付春草図蓋茶碗 一口 (北村美術館)

乾山 色絵春草図汁注 一口 (サントリー美術館)

 

千總図案室においてのお手本帖ともいえる、千總で友禅の下絵を手掛けた今尾景年が描いた

「景年花鳥画譜」にも春草文様が登場します。

今尾景年模写.jpg 「景年花鳥画譜」模写

 

そして千總の着物(小紋)にも春草のモチーフが使われています。

花の丸小紋1.jpg 

小さな丸紋の中に春草を含む小さな花々が...。

 

春の野花の愛らしさは、まだ肌寒い風をほんのり暖かくしてくれる

そんなパワーを感じさせてくれます。

改めて小さな春草に負けないよう、新たな気持ちで4月のスタートを切りたいと思いました。

 

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