2010.5.13
千總の仕事(6)「糊置き」

千總の友禅染の美しさは色と絵姿です。

そのための大事な工程をご紹介いたします。

糊置きの工程には2種類あって「糸目糊置き」と「伏せ糊置き」があります。

 

「糸目糊置き」は糯米、もしくは合成ゴムの糊をつかって前工程の「下絵」の

線にそって糊を置いていきます。先金を付けた筒紙という道具を使いながら

筒に入れた糊を指先で調節しながら、しぼり出して美しい線を描き、

先にある工程の「挿し友禅」の際に色が混ざらないように防波堤の役目を果たす

ことが目的です。完成品には糊を置いた線が白く残るため糸目糊置きには

熟練の技が必要です。

糊置き 3.jpg    糊置き2.jpg  

DSCN2532.JPG

「伏せ糊置き」は次の工程である「地染め」(地色を染める)のために

非常に重要な工程です。模様の部分に地色が入らないように先に、

模様の部分をすべて糯米糊で覆い隠す仕事です。

「糸目糊置き」の線のからはみ出さないように内側(後に色が入る)部分に

糊を置き、さらに細かなおがくずをかけて表面の防染力を高めます。

糊置き 1.jpg    DSCN2577.JPG    

 

 千總の友禅染は多彩な色を表現するため、この二つの工程が着物の

豊かな表現力に大きく影響します。

本当に完成までの大事なバトンは、このようにどの工程が欠けることなく、

次の工程へと引き継がれていきます。(I)