COLUMN
2022年05月21日
夏のきものを「千總の染め帯」で愉しむ
振袖や訪問着に使われる技法を惜しみなく注ぎ込んで作られる、1点ものの「千總の染め帯」。
織の帯にはない軽やかさや柔らかさが特徴で、色無地や小紋、紬に、気軽に合わせてお愉しみいただけます。季節やシーンに合う色や柄を、洋服をコーディネートする感覚でお選びいただける、きものの装いを楽しくしてくれるアイテムです。
夏の染め帯は、上品な透け感が美しい絽の生地を使用し、装いの涼やかさを引き立ててくれすっきりとした空間構成と、清涼感を感じる配色で仕上げています。
盛夏のきものだけでなく、単衣きものに合わせていただけます。
1ヶ月程でお仕立てが可能ですので、今年の夏にもまだ間に合います。
夏の染め帯:茶屋辻
水辺の風景を細かな文様で表した茶屋辻文様は、もともとは夏の正装である麻の着物に藍一色で描かれていました。江戸時代のままの茶屋辻の雰囲気を伝える藍の濃淡と、余白の調和が美しく、軽やかな印象の夏の染め帯に仕上がりました。
千總のきものにも度々登場する古典文様を、染め帯でもお愉しみください。
江戸時代に武家の上流階級の女性の夏の正装用のきものの柄であった茶屋辻は、格式のある文様でもあります。
御所解文様とはまた違った、侘び寂びの美しさを感じさせてくれるため、お茶席でも好まれています。
色無地と合わせて、夏のお茶会におすすめです。
夏の染め帯:波の丸
リズミカルな波頭の文様の中に、様々な波の丸の文様が浮かんだ波尽くしのデザインです。深みのある地色を引き立てるように、蒔き糊や友禅で表現された白の波。清涼感とともにシャープさを感じる、夏の粋な染め帯です。
夏の装いを引き締めてくれる濃い色の染め帯で、濃淡を効かせたコーディネートがお愉しみいただけます。
淡藤色の単衣の小紋に、紺の染め帯を合わせてコーディネートのポイントを作りました。
濃い色のポイントを作ることで全体が引き締まり、涼やかな印象が生まれます。
新緑の中の散策や美術館巡り、蛍狩りなど、夏のお出かけシーンを盛り上げてくれます。
夏の染め帯:松青海波
雅楽の舞曲にある「青海波」の装束に使われていたところからその名がついたと言われる青海波文様。永遠の幸福を願う吉祥文様である青海波を、松をモチーフに表現しました。シンプルなデザインに、金箔や金糸、カラフルな色糸がアクセントになっています。和のお稽古に最適な染め帯です。
きものの製作でもポイントとして使用される刺繍と箔の技法を使い、夏の季節ならではの軽やかさを表現しました。
新緑を思わせる瑞々しい若葉色に、シルバーの染め帯が涼やかなコーディネートです。
箔と刺繍の松葉の煌めきが、上品な華やかさを演出してくれます。
青海波も松葉も古来から受け継がれる吉祥文様。
ご家族の晴れの日であるお宮参りや、お子様の参観日や懇親会、お稽古事などにおすすめです。
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「染め帯のコーディネート」